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2005 年12 月14 日

郊外出店規制の都市計画〜敦賀市まちづくり条例

昨日の日経夕刊に、兵庫県は尼崎市など県内14市町と組んで、ショッピングモールなど大規模商業施設の郊外出店を規制する都市計画を定めるという記事が載っていた。詳細は分からないが、おそらくはぱちんこ店の出店規制のときに用いる特別用途地区(用途地域内の一定の地区における当該地区の特性にふさわしい土地利用の増進、環境の保護等の特別の目的の実現を図るため当該用途地域の指定を補充して定める地区)制度を用いるのだろう。

福島県議会が本年10月に、店舗面積6000平方メートル以上の大型店の郊外出店を規制するまちづくり条例を可決したという記事も載っていた。

これが事業者を含む住民の合意で定められたのであれば、大いにすばらしいことだ。しかし、もしこれが駅前商業地の空洞化を阻止するためだけの目的でなされたのだとすれば、違法ではないかと思う。大型店の郊外出店は、大型店の利益追求のみによってなされたものではなく、住民の利便に沿ったものだから拡大してきたのだ。その住民の意向を無視して、駅前商店街の空洞化阻止のみを目的とするのであれば、明らかに特別用途地区の合理性・必要性が乏しい。

まちづくり条例を定めるのは、地方分権時代にふさわしいことだ。しかし、その条例が事業者に対する規制を伴うものであれば、慎重に検討する必要がある。事業活動の裏側には、利潤追求のみではない、住民の利便向上が常についているからだ。事業者に対する規制は、その裏側にあって物言わぬサイレントマジョリティーの利益を侵害する危険があること、そして規制される事業者とは対立関係にある事業者の利益に資する側面があることを忘れてはならない。

現在、福井県敦賀市でも、県内初のまちづくり条例が上呈されている。市民も参加したまちづくり協議会の議を経たとは言え、それが本当に住民全体の意向を反映したものか、住民全体のまちづくり条例への合意形成があるのか、議会はちゃんと検証すべきだろう。crab



投稿者:ゆかわat 22 :47| ビジネス | コメント(1 ) | トラックバック(0 )

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◆この記事へのコメント:

◆コメント

※はじめてのコメントで、長文失礼いたします。
兵庫県の「都市計画制度案」及び福島県の「条例」については、それぞれ次に掲げるWebページが参考になると思いますので、情報提供まで。
■(兵庫県) http://web.pref.hyogo.jp/keikaku/chiiki/seko_jorei/pubcom.htm
■(福島県) http://www.pref.fukushima.jp/machidukuri/home/publickekka.htm

なお、福島県の条例については(、ひとつの参考でしかないとも考えられますが)、いわゆるパブリックコメントで提出された意見の多くは、「大型店の郊外出店は、住民の利便に沿ったもの」だとの内容が多かったように、個人的には感じました。
それに対する県の考え方は、次のように示されています。
「環境への負荷の少ない持続可能なまちづくりや歩いて暮らせるコンパクトなまちづくりの推進に調和した小売商業施設の立地やその他の商業に係る活動である商業まちづくりを推進するため、基本的な方針を定め、特に規模の大きな小売商業施設の立地について広域の見地から調整するために必要な事項等を定めることにより、商業まちづくりに関する施策を総合的に推進し、現在及び将来の県民の健康で文化的な生活の確保に寄与することを目的に、条例を制定するものです。」

投稿者: 【情トラ】 : at 2005 /12 /16 13 :26

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